仙禽が好きな人におすすめの似ている日本酒5選 — フレーバーデータで探す「次の1本」
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仙禽を気に入ったあと、次の1本を選ぶのは意外と難しいものです。人気ランキングを上から試しても、味の方向がまるで違って「これじゃない」となることがあります。
そこでこの記事では、当サイトが利用しているさけのわデータの6軸フレーバーベクトル(華やか・芳醇・重厚・穏やか・ドライ・軽快)を使い、仙禽とベクトルの向きが近い銘柄をコサイン類似度で計算して選びました。飲んだ人のレビューから算出された数値なので、イメージではなく実際の味の傾向にもとづく比較になります。
まず、仙禽はどういう味のプロフィールなのか
仙禽(栃木県・せんきん)のフレーバー値と、収録1346銘柄のなかでの位置は次の通りです。
- 軽快 0.584(全体平均0.422)— 上位4%に入る高さ
- 華やか 0.487(同0.339)— 上位9%
- 芳醇 0.491(同0.535)— 下位22%
- 重厚 0.216(同0.328)— 下位13%
- 穏やか 0.306(同0.393)— 下位16%
- ドライ 0.200(同0.310)— 下位14%
つまり仙禽は、軽快と華やかの2軸だけが突出して高く、残りの4軸はすべて平均以下という形です。とくに軽快0.584とドライ0.200の組み合わせが特徴的で、「軽い」のに後口が鋭く切れるわけではない。重厚0.216も低いので、口に重さが残らないまま、するすると進むタイプだと数値が示しています。
似た酒を探すときに大事なのは、このバランスの形が揃っていること。軽快が高い銘柄は収録1346本のうち130本ありますが、そこに華やか0.45以上が重なるのは68本、さらにドライ0.25以下まで揃うと51本まで絞られます。この3条件の組み合わせが仙禽らしさの核です。
以下の5本は、その形が仙禽に近い順に並べています。いずれもさけのわランキング入りの人気銘柄です。
1. あべ(新潟県・阿部酒造)|類似度 0.9994
収録銘柄のなかで、仙禽とベクトルの形が最も近い人気銘柄のひとつです。重厚0.223・ドライ0.209・穏やか0.287と、低いほうの3軸がほぼそのまま重なります。
違いは軽快0.596(仙禽0.584)とわずかに高く、華やか0.466(同0.487)が5本中もっとも低いこと。香りの主張を少し引いて、飲み口の軽さをほんの一段進めたバランスです。芳醇0.502は5本中トップなので、香りが控えめになるぶん旨味の芯はやや太くなります。仙禽の華やかさが少し強く感じられる日に置き換えたい1本です。
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2. AKABU(岩手県・赤武酒造)|類似度 0.9994
あべと並んで最上位の一致度です。穏やか0.307は仙禽の0.306とほぼ同値、華やか0.482も0.487とほぼ同値で、この2軸が完全に重なります。
ズレるのはドライ0.230(仙禽0.200)と重厚0.203(同0.216)。キレをわずかに足して、重さをさらに削った位置にあります。軽快0.575は仙禽よりやや低いので、勢いで飲ませるというより、飲み進めたときに後口が整う方向。食事と長く合わせたい場面ではこちらが利いてきます。
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3. みむろ杉(奈良県・今西酒造)|類似度 0.9991
芳醇0.491は仙禽と同値、ドライ0.201も0.200とほぼ同値。そのうえで華やか0.502が5本中トップ(収録銘柄でも上位7%)、穏やか0.331も5本中トップです。
香りをより前に出しながら、落ち着きも足したプロフィールになります。軽快0.566は5本中もっとも低く、重厚0.193も下位7%と軽い。つまり軽さの質が違っていて、仙禽の勢いのある軽さに対して、こちらは静かに流れる軽さです。同じ方向の酒でもゆっくり飲みたい日に向きます。
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4. 飛鸞(長崎県・森酒造場)|類似度 0.9991
華やか0.492は仙禽とほぼ同水準。目立つのは重厚0.185で、これは収録銘柄のなかで下位5%に入る軽さです。芳醇0.485も5本中最低値、軽快0.596はあべと並んで5本中トップ。
**5本のなかで最も「軽さに振り切った」**プロフィールで、仙禽の軽快さをもう一段進めた方向にあります。ドライ0.221は仙禽よりわずかに高いので、後口の残り方も5本のなかでは軽いほう。暑い時期に冷やして、量を飲みたいときに合う形です。
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5. 風の森(奈良県・油長酒造)|類似度 0.9983
華やか0.488・ドライ0.201と、仙禽の0.487・0.200にほぼ完全に重なる2軸を持ちます。一方で軽快0.613は収録銘柄で上位3%、穏やか0.265は下位9%。
軽快をさらに上げて、落ち着きをさらに削った位置づけです。仙禽と同じ方向のプロフィールを、そのまま極端側へ寄せた形と考えるとわかりやすいはずです。芳醇0.469は5本中最低で、重厚0.234は5本中トップ。軽いのに味が痩せて感じられない組み合わせで、仙禽の軽快さをもっと強く味わいたいときの選択肢になります。
なお、風の森を起点に似た酒を探した記事もあります(風の森が好きな人におすすめの似ている日本酒5選)。仙禽と風の森は互いに上位に入る近さなので、両方読むと同じ味の圏内をより広く見渡せます。
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似ている酒の探し方のコツ
仙禽系の酒を探すときに見るべきは、軽快の高さとドライの低さをセットで見ることです。軽快0.55以上の銘柄130本のうち、ドライが0.35以上ある酒が35本あります。同じ「軽い」でも、そちらは淡麗辛口の方向、つまり後口を鋭く切って飲ませるタイプで、仙禽とは体験が別物になります。仙禽はドライ0.200と低いので、軽いのに切れ味で押してこない。この落差が判断材料になります。
もうひとつは重厚の低さです。今回の5本はすべて重厚0.185〜0.234に収まっていて、これは収録銘柄の下位2割弱にあたる範囲。ここが0.30を超えてくると、軽快が高くても口のなかに芯が残る印象に変わります。
今回の5本も、並べると「あべ=香りを引いて旨味寄り/AKABU=キレ寄り/みむろ杉=静かな軽さ/飛鸞=さらに軽い/風の森=軽快さを極端に」と性格が分かれています。自分がどちらへズレたいかで選べば外しません。
自分の好みがどの軸に寄っているかは、1分の日本酒診断で確かめられます。同じ仙禽好きでも、軽快をさらに求める人と香りの華やかさを求める人ではおすすめの1本は変わります。まず自分の座標を知ることから始めてみてください。