北海道の辛口日本酒5選 — ドライ県平均4位、なのに辛口が「軽くならない」10本
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当サイトが利用しているさけのわデータには、飲んだ人の投稿から算出された6軸フレーバーベクトル(華やか・芳醇・重厚・穏やか・ドライ・軽快)が収録されています。この「ドライ」の値で全国1346銘柄を並べたとき、上位25%の境界は0.367。これを超えるのは全国で335本です。
北海道の収録22銘柄のうち、該当するのは10本。該当率45.5%は収録10銘柄以上の40都道府県で4位、ドライの県平均0.358も4位で、全国平均0.310を大きく上回ります。上は高知0.416・青森0.408・静岡0.368の3県だけです。
つまり北海道は、数字のうえでは全国有数の辛口県です。ただし中身はかなり変わっています。
| 指標 | 北海道 | 40県中 |
|---|---|---|
| ドライの県平均 | 0.358 | 4位 |
| 辛口該当率 | 45.5%(10/22) | 4位 |
| 県内のドライ標準偏差 | 0.079 | 36位(小さい順5位) |
| 県内のドライ幅(最大−最小) | 0.370(0.184〜0.554) | 29位 |
平均は高いのに、ばらつきは40県で小さいほうから5番目。岐阜が「平均22位・幅6位」で端だけが遠い県だったのとは正反対で、北海道は全体がまとまってキレ側に寄っている県です。
なお北海道でさけのわ人気ランキング(全国100位まで)に入っているのは上川大雪(92位)の1本だけ。しかもこの1本はドライ0.355で、境界0.367まで0.012足りず該当しません。人気順の目印が使いにくい県なので、以下は全部6軸の数字で進めます。
県平均で見る北海道は「キレて穏やか、香らない」
北海道22銘柄の軸平均を、全国平均と40都道府県中の順位と並べます。
| 軸 | 北海道の県平均 | 40県中の順位 | 全国平均 |
|---|---|---|---|
| 華やか | 0.303 | 32位 | 0.339 |
| 芳醇 | 0.539 | 18位 | 0.535 |
| 重厚 | 0.316 | 26位 | 0.328 |
| 穏やか | 0.437 | 3位 | 0.393 |
| ドライ | 0.358 | 4位 | 0.310 |
| 軽快 | 0.417 | 23位 | 0.422 |
ドライ4位と穏やか3位が同居しています。穏やかの上は静岡0.456・愛媛0.440の2県だけ。一方で華やか0.303は32位で全国平均を下回り、軽快0.417も23位でわずかに全国平均未満です。
ドライが高い県は軽快も高くなりやすいのですが(全国の相関は+0.163)、北海道はそうなっていません。キレがあって穏やか、香りは控えめ——これが県平均の形です。
北海道で辛口を選ぶと、厚みが増えて軽さが減る
該当10本・非該当12本・県全体22本の軸平均を並べます。
| 軸 | 該当10本 | 非該当12本 | 県全体22本 | 該当−県全体 | 26県中の順位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 華やか | 0.248 | 0.348 | 0.303 | −0.054 | 17位 |
| 芳醇 | 0.521 | 0.554 | 0.539 | −0.018 | 2位 |
| 重厚 | 0.335 | 0.299 | 0.316 | +0.020 | 3位 |
| 穏やか | 0.453 | 0.424 | 0.437 | +0.016 | 6位 |
| ドライ | 0.418 | 0.307 | 0.358 | +0.060 | 25位 |
| 軽快 | 0.398 | 0.433 | 0.417 | −0.020 | 23位 |
順位はドライ該当が5本以上ある26県で比べたものです。目立つのは3つ。
重厚+0.020は26県で3位。そもそも辛口を選んで重厚が増える県は26県中5県しかなく(北海道・宮城+0.009・茨城+0.010・高知+0.034・福岡+0.022)、北海道はそのひとつです。
軽快−0.020は26県で23位。18県では辛口群の軽快が県平均を上回るのに、北海道は下回ります。重厚がプラスかつ軽快がマイナスになるのは26県中4県(北海道・宮城・高知・福岡)だけです。
そしてドライ+0.060は26県で25位=下から2番目(最小は静岡+0.058)。県全体がもともと0.358あるので、辛口を選んでも上げ幅がほとんど出ません。福島の+0.215のような「県平均は低いが辛口群だけ跳ねる」型とは真逆です。
まとめると、北海道で辛口を選ぶ作業は「キレを足す」よりも「香りを削って厚みを足す」操作になります。
ドライ×重厚の相関は40県で1位
県内22銘柄で、ドライ値と他の軸の相関を取ります。
| 組み合わせ | 北海道22本 | 全国1346本 | 40県中の順位 |
|---|---|---|---|
| ドライ × 重厚 | +0.374 | −0.260 | 正の強さ1位 |
| ドライ × 軽快 | −0.113 | +0.163 | 負の強さ6位 |
| ドライ × 華やか | −0.647 | −0.251 | 負の強さ3位 |
| ドライ × 芳醇 | −0.591 | −0.505 | 負の強さ16位 |
| ドライ × 穏やか | +0.021 | 0.058 | — |
ドライ×重厚の+0.374は40県で1位です。全国では−0.260の負の相関、つまり普通は「キレると厚みが抜ける」のに、北海道だけは逆に動きます。正の値になる県自体が40県中7県しかなく、2位は高知の+0.340です。
ドライ×軽快の−0.113も、負になる13県のうち6番目に強い値。岐阜の+0.488(正の強さ8位)とは完全に裏返しです。岐阜では「キレを取ると軽さがついてくる」、北海道では「キレを取ると軽さが減る」。
そのかわり華やかとの−0.647は40県で3番目に強い負の相関(上は高知−0.842・岩手−0.689)。北海道ではキレを取ることが、はっきり香りを捨てることになります。
軸の組み合わせで数えると、この偏りがそのまま出ます。
| 組み合わせ(両方とも全国上位25%) | 全国 | 北海道 | 該当銘柄 |
|---|---|---|---|
| ドライ+華やか | 25本 | 0本 | — |
| ドライ+芳醇 | 10本 | 0本 | — |
| ドライ+重厚 | 46本 | 1本 | 金滴 |
| ドライ+穏やか | 74本 | 4本 | 神川・二世古・まる田・金滴 |
| ドライ+軽快 | 89本 | 0本 | — |
埋まっているのは重厚と穏やかの2方向だけ。該当10本以上の13県のうち、埋まった複合が2つしかないのは北海道と高知だけです(他の11県は3〜4つ)。
一方でドライ+穏やかの4本は、10本中40%で13県の1位(2位は静岡38.5%・3位は福岡36.4%)。さらに該当10本の穏やか平均0.453も、芳醇平均0.521も13県で1位。逆に華やか平均0.248と軽快平均0.398はどちらも13県で最下位です。
極端なのは端の値です。該当10本の華やかトップは0.313(神川)で、全国平均0.339にすら届きません。軽快トップも0.456(千歳鶴)で、上位25%の境界0.484に届きません。北海道の辛口には、香りで選ぶ選択肢も、軽さで選ぶ選択肢も数値上ありません。
10本のばらつきと選び方
該当10本以上の13県について、群の内側の全ペアでコサイン類似度を取りました。値が小さいほど県内の辛口の形がばらけています。
| 都道府県 | 該当本数 | 群内の平均類似度 |
|---|---|---|
| 青森県 | 20 | 0.9185 |
| 秋田県 | 13 | 0.9328 |
| 高知県 | 11 | 0.9492 |
| 山形県 | 25 | 0.9517 |
| 福島県 | 12 | 0.9530 |
| 岐阜県 | 10 | 0.9591 |
| 福岡県 | 11 | 0.9638 |
| 新潟県 | 41 | 0.9713 |
| 広島県 | 13 | 0.9730 |
| 宮城県 | 13 | 0.9778 |
| 長野県 | 22 | 0.9781 |
| 静岡県 | 13 | 0.9797 |
| 北海道 | 10 | 0.9818 |
北海道の0.9818は13県で最大=最もまとまっています。45ペアのうち最も遠い組み合わせでも0.9468=当サイトの表示スコアで89点。同じ10本の岐阜は最小ペアが0.8325=16点だったので、群の性格がまったく違います。
軸のレンジは華やか0.123〜0.313、芳醇0.454〜0.571、重厚0.263〜0.466、穏やか0.386〜0.582、ドライ0.370〜0.554、軽快0.267〜0.456。幅が広いのは重厚0.203・穏やか0.196で、ドライの幅0.184はそれより狭い。キレの強さで選び分ける県ではなく、厚みと穏やかさで選び分ける県です。
10本から6軸それぞれの県内トップを拾うと6本になります(華やか=神川・芳醇=北の勝・重厚=金滴・穏やか=まる田・ドライ=國稀・軽快=千歳鶴)。芳醇は1位の北の勝0.571と2位の金滴0.570の差が0.001しかないので、重厚トップと兼ねる金滴を採り、5本にしました。
この5本(國稀・神川・金滴・まる田・千歳鶴)の平均類似度は0.9698で、10本から5本を選ぶ全252通りのうち4番目に小さい値でした。最小は0.9684(神川を大雪乃蔵に替えた組み合わせ)で差は0.0014です。並び順はドライ値の高い順です。
1. 國稀(國稀酒造)|ドライ0.554は全国38位、北海道で唯一の0.5超
ドライ**0.554は全国38位=上位2.8%**で、辛口335本のなかでも38位。北海道の該当10本で2位の大雪乃蔵0.445とは0.109離れていて、県内では完全に単独です。
全国でドライ0.5を超えるのは74本ありますが、北海道からはこの1本だけ(新潟11本・山形7本・高知7本・青森7本と続きます)。北海道のドライ平均が4位なのは「0.4前後が多い」ことによるもので、突き抜けた1本はここしかありません。
そのかわり削れているのは香りと旨味です。**華やか0.165は全国1254位=下位6.9%**で全国下位10%、**芳醇0.455も1187位=下位11.9%**で下位25%。22銘柄の県内でも華やかは下から2番目です。
一方で重厚0.322(612位)・穏やか0.427(461位)・軽快0.416(724位)の3軸は中ほどに残ります。穏やか0.427は全国平均0.393より上。ドライ0.5超かつ穏やかが0.427以上という銘柄は全国に11本しかなく、北海道はこの1本です。角のあるキレなのに、穏やかさが平均以上に残っている形です。
ただし全国平均ベクトルとの距離0.312は、1346本を近い順に並べて1101位=遠いほうから246番目。5本のなかでは金滴と並ぶ外側の1本です。金滴との類似度は0.9551=91点で、5本の全10ペアでは3番目に遠い組み合わせ。それでも91点なので、この群では「遠い」の幅自体が狭いということになります。
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2. 神川(上川大雪酒造)|該当10本の華やかトップ、それでも0.313
ドライ0.414は全国185位=上位13.7%。そのうえで穏やか0.500が全国153位=上位11.4%、辛口335本のなかでは穏やか32位です。ドライと穏やかが両方とも全国上位25%に入る北海道4本のひとつ。
そして華やか0.313は該当10本のトップですが、全国では807位=上位60.0%。全国平均0.339に届きません。前章のとおり、北海道の辛口に香り方向の選択肢はなく、そのなかでいちばん上がこの値です。
削られているのは厚みと速さで、重厚0.263は全国953位=下位29.3%(該当10本の最下位)、軽快0.375も943位=下位30.0%。芳醇0.520は中ほどです。
なお上川大雪酒造は県内唯一のランキング入り銘柄上川大雪(92位・ドライ0.355で該当外)を持つ蔵で、収録4銘柄のうち該当するのはこの神川だけです。千歳鶴とは類似度0.9924=98点でほぼ同型、金滴とは0.9534=91点で5本のなかでは2番目に遠い組み合わせになります。
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3. まる田(小林酒造)|穏やか0.582は辛口335本で7位
ドライ0.388は全国254位=上位18.9%。そこに**穏やか0.582(全国36位=上位2.7%)**が乗り、辛口335本のなかで穏やか7位です。該当10本の穏やかトップで、2位の神川0.500から0.082離れています。
ドライが上位25%に入り、かつ穏やかが全国上位10%(0.507以上)に入る銘柄は全国29本。北海道の該当はこれ1本です。
そのかわり**華やか0.192は全国1213位=下位10.0%**で下位10%、芳醇0.454も1191位=下位11.6%、軽快0.359も1020位=下位24.3%で下位25%に入ります。6軸のうち3軸が全国下位25%です。残る重厚0.372は全国367位=上位27.3%(辛口335本中50位)で、該当10本の2位。
5本のなかでの位置は、神川と0.9807=96点、千歳鶴と0.9751=95点、國稀と0.9710=94点。キレの枠に入れたまま、穏やかさを全国上位3%まで振った1本という読み方になります。
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4. 金滴(金滴酒造)|重厚0.466は辛口335本で7位、北海道で唯一のドライ+重厚
ドライ0.382は全国281位=上位20.9%。そのうえで**重厚0.466が全国150位=上位11.1%**で、辛口335本のなかでは重厚7位(上は住吉0.517・竹雀0.512・竹生島0.489・鳳鳴0.476・九州菊0.475・初霞0.474)。芳醇0.570も335本で22位、穏やか0.475は49位です。
ドライと重厚の両方が全国上位25%に入る銘柄は全国46本で、北海道の該当はこの1本だけ。前章のドライ×重厚+0.374(40県で1位)という県の傾向を、いちばん極端にやっている銘柄です。
そのかわり**華やか0.123は全国1303位=下位3.3%**で県内22本の最下位、**軽快0.267も1246位=下位7.5%**でこれも県内最下位。香りと速さを両方捨てて、厚み・旨味・穏やかさに寄せた形です。
45ペアのうち最も遠い組み合わせは大雪乃蔵との0.9468=89点で、これが群の最小値。選んだ5本のなかでは千歳鶴との0.9515=90点が最も遠く、軽快0.267対0.456、華やか0.123対0.310がちょうど逆向きです。全国平均ベクトルとの距離0.321は該当10本で最も遠い(近い順1122位)。
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5. 千歳鶴(日本清酒)|該当10本の軽快トップで、全国平均にいちばん近い1本
ドライ0.370は全国327位=上位24.3%。境界0.367まで0.003で、該当10本のなかでは最も境界に近い値です(辛口335本のドライ順では327位)。
そのうえで**軽快0.456は全国490位=上位36.4%**で該当10本のトップ。ただし上位25%の境界0.484には届きません。北海道の辛口で最も軽い1本でも、全国基準では「やや軽い」止まりです。穏やか0.441(379位)は335本中85位で、これも群のなかでは中ほどより上です。
この1本の特徴は、むしろどの軸も極端でないことです。6軸すべてが全国上位25%にも下位25%にも入りません。全国平均ベクトルとの距離0.092は、1346本を近い順に並べて92位=該当10本で最も近く、県内22本でも4番目に近い値です。
金滴とは0.9515=90点で5本の最遠ペア、神川とは0.9924=98点。北海道の辛口を一度だけ試すなら、群の中心に最も近いのがここになります。
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残る5本は、ほぼ同じ形をしている
北海道の該当10本を、ドライ値の高い順に全部並べます。太字が今回選んだ5本です。
| 銘柄 | 蔵 | 華やか | 芳醇 | 重厚 | 穏やか | ドライ | 軽快 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 國稀 | 國稀酒造 | 0.165 | 0.455 | 0.322 | 0.427 | 0.554 | 0.416 |
| 大雪乃蔵 | 合同酒精 | 0.310 | 0.528 | 0.295 | 0.386 | 0.445 | 0.436 |
| 男山 | 男山 | 0.257 | 0.540 | 0.324 | 0.412 | 0.428 | 0.430 |
| 神川 | 上川大雪酒造 | 0.313 | 0.520 | 0.263 | 0.500 | 0.414 | 0.375 |
| 二世古 | 二世古酒造 | 0.273 | 0.507 | 0.314 | 0.465 | 0.411 | 0.430 |
| 北の勝 | 碓氷勝三郎商店 | 0.248 | 0.571 | 0.358 | 0.426 | 0.395 | 0.382 |
| 国士無双 | 高砂酒造 | 0.292 | 0.553 | 0.318 | 0.419 | 0.390 | 0.424 |
| まる田 | 小林酒造 | 0.192 | 0.454 | 0.372 | 0.582 | 0.388 | 0.359 |
| 金滴 | 金滴酒造 | 0.123 | 0.570 | 0.466 | 0.475 | 0.382 | 0.267 |
| 千歳鶴 | 日本清酒 | 0.310 | 0.512 | 0.319 | 0.441 | 0.370 | 0.456 |
選ばなかった5本——大雪乃蔵・男山・二世古・北の勝・国士無双——の群内平均類似度は0.9964=99点です。10ペアのうち最も遠いのが大雪乃蔵×北の勝の0.9917=98点、最も近いのは男山×国士無双の0.9985=99点。数値上はほぼ同じ形の5本です。
この5本に共通するのは、6軸がどれも極端に振れていないことです。華やか0.248〜0.310、芳醇0.507〜0.571、重厚0.295〜0.358、穏やか0.386〜0.465、軽快0.382〜0.436に収まっていて、ドライも0.390〜0.445の範囲。北海道の辛口10本は、この「中央の団子5本」と、外側に散った5本に分かれる構造になっています。
中央の5本のなかで選ぶなら、キレを少し強くしたいなら大雪乃蔵(ドライ0.445・全国128位=上位9.5%で該当10本の2位)、旨味寄りなら北の勝(芳醇0.571は該当10本の1位・335本中21位、重厚0.358も10本の3位)。二世古は穏やか0.465(335本中60位)でドライ+穏やかの4本のひとつ、国士無双は全国平均ベクトルとの距離0.098(近い順118位)で千歳鶴に次いで中心寄りです。男山は芳醇0.540が335本中56位で、華やか0.257が下位25%に入るぶん旨味の輪郭が立ちます。
辛口の枠から出てよければ、県内には境界のすぐ下に宝川(ドライ0.363・境界まで0.004/軽快0.488は県内2位)、郷宝(0.362・境界まで0.005)、ずZOOっと旭山(0.361/重厚0.415は県内2位・穏やか0.501も2位)が並びます。もっと香り側なら北斗随想(華やか0.468は県内1位でドライ0.184=県内最低)、五稜(華やか0.419・芳醇0.621はいずれも県内2位)、三千櫻(華やか0.417)。旨味の最大値は十一州の芳醇0.644(県内1位)です。
北海道で辛口を選ぶときの物差し
北海道のドライ県平均0.358は40都道府県で4位、該当率45.5%も4位。平均で見れば全国有数の辛口県です。
ただし中身は3点で全国の傾向とずれています。ひとつめ、ドライ×重厚の相関+0.374は40県で1位(全国は−0.260)。ふたつめ、ドライ×軽快は−0.113で、負になる13県のうち6番目に強い(全国は+0.163)。だから辛口を選ぶと重厚+0.020(26県3位)・軽快−0.020(23位)になり、キレを取っても軽くならず、むしろ厚みが増えます。
みっつめが、ドライ×華やかの−0.647(40県で3位の強さ)。該当10本の華やかトップは0.313で全国平均0.339にも届かず、ドライ+華やか・ドライ+芳醇・ドライ+軽快の複合はすべて0本。香りや軽さを辛口に求めるなら、北海道以外を見たほうが数字は合います。
そのかわり穏やか方向は強いです。該当10本の穏やか平均0.453は13県で1位、ドライ+穏やかの該当率40%も1位。群内平均類似度0.9818(13県で最大)も合わせると、北海道の辛口は**「穏やかで旨味のある、軽すぎない辛口」というひとつの型**にまとまっています。
キレだけを最優先するなら國稀(全国38位・県内唯一の0.5超)、穏やかさなら まる田(辛口335本で穏やか7位)、厚みと旨味なら金滴(同じく重厚7位)、穏やかさと香りのバランスなら神川(該当10本の華やかトップ)、極端を避けるなら千歳鶴(全国平均に最も近い1本)です。
自分がどの軸に寄っているかは、1分の日本酒診断で確かめられます。辛口そのものの考え方は辛口日本酒入門、厚みの側はどっしり飲みごたえのある日本酒、旨味は旨味とコクの芳醇な日本酒、穏やかさはまろやかで穏やかな日本酒、軽さは軽快で飲み疲れしない日本酒、温度の話は燗酒で美味しい日本酒もどうぞ。他県の辛口は青森・高知・静岡・岐阜・福岡・福島・広島・宮城・秋田・新潟・山形・長野にまとめています。